自動車購入販売の法律講座

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車を買うの法律講座1個人間

この講座は車を業者ではなく友人から買う人を対象とした講座です              仮に購入者をa販売者をbとします まず車の所有権をてにいれるためには売買契約を結ばなければなりません 当たり前の話ですがこの売買契約が曲者なのです なぜなら売買契約は売買する対象により起こる問題が全然変わるからです いまから説明するのはすでに登録した自動車の売買にだけ適応されると考えてください ではまず売買契約についてその性格を説明します なぜ売買契約を知る必要があるかというと法律とはトラブルのために備えるものだからです 売買契約の当事者に信頼関係があり多少のことは話し合いで解決がつくなら法律が出る幕はありません しかし車は高額ですから皆さんも予想外のトラブルに巻き込まれたことや聞いたことがあるでしょう そのようなトラブルにまきこまれないために知識をもっておくほうが良いでしょう  まず売買契約とは諾成契約です この契約は言葉のやりとりで契約が成立します 買うよ 売るよ だけで売買契約が成立します 契約書は必要ありません しかし契約書は絶対作ってください なぜかというと裁判で有利になるからです とくに最近は小額訴訟と言う裁判があります これはお金を請求するがわがおこせる60万以下の裁判です決着がはやくつくので応じるメリットはありますが証拠調べに制限があり 証拠として採用されるものが 即時取り調べができるものとなっています つまり証人や証言より物的証拠が重視されます こういった簡単な裁判はどんどん対象を増やしていくでしょう そんなわけで売買契約書は必ず作って下さい 次に売買契約の特徴は売買契約が双務契約だということです 双務契約とは契約の当事者がそれぞれ義務を負う契約です つまり買うほうはお金を払う義務があり 売るほうは物の所有権を移転する義務があります 当たり前のはなしですが ここに大事な部分があります この性質のため双務契約では原則としてお互いの義務が同時に実行されなければなりません つまり購入者は売るほうにたいして先払いを拒否出来るのです この権利を法律用語で同時履行の抗弁権といいます   さてみなさまは売買契約がどういうものであるかご理解いただけたとおもいます わたしは先ほど売買契約では対象になるものであつかいが変わるといいましたがこれから車こんかいは登録車両の売買はどのような点に注が必要か説明にはいります ところで登録車両はいったいなにかご存知でしょうか つまり簡単にいうと登録した車は動産か不動産かどちらでしょうか  登録車両は動産です しかしテレビや冷蔵庫のような一般の動産とはちがいます 民法の動産のルールより不動産のルールにたルールに縛られる方が多いです  それは自動車登録制度と言う不動産の登記制度に似た制度があるからです ところで難しい話は置いといて例えば普通の物を売買した場合と自動車を売買した場合 どのように法律的あつかいが違うか例を挙げてみて見ましょう   aがbの車を買いましたところがbはわるいやつでcにもおなじ車を売りました しかしaに車を納車ずみです そこへcが車はおれのものだと引渡しをせまった時aは自分が所有者だと主張できるでしょうか じつはできないのです これを法律用語で第3者対抗要件といいます cは売買契約の当事者では無いので第3者と言う事になります お分かりでしょうがaもcから見ればaも第3者になります つまりお互いが第3者として自分の所有権を主張している場合です   この場合aはcに対して所有権を主張できません おなじ用にcもaに所有権を主張できません  aがcに自分の所有権を主張するのはaが所有権の移転登録をする必要があります これはこまったことに所有権取得の絶対条件です 例えばaが支払いを完了しても変わりません cが悪意つまり この車はすでにa
に販売されたものだと知っていても変わりません 一部の例外を除いて  一部の例外とは特に悪質な場合です たとえば売買の仲介をした人とかです これを背信的悪意者といいますが ごくまれなケースです 大概の悪意者つまり購入事実を知りながら割り込んで来た人は保護される悪意者に過ぎません
ところで売買契約で所有権は移転するんじゃないのという疑問をもたれた方はいるのではないでしょうか そうです売買契約で所有権は移転します しかし売買契約で移転する所有権は契約当事者のみ主張できる移転です いくら抽象的に所有権を持ってみてもすべての人々に主張できなければ意味はないのです

この事がテレビや冷蔵庫のような普通の動産と違うところなのです 普通の動産には普通の動産の第3者対抗要件がありますが覚える必要はありません  理由は問題が起きないからです 問題が起きないのに法律に縛られたら肩がこってたまりません 唯一の注意は動産をかったら早く引き渡しをうけて下さい  つぎに危険負担の話をします 危険負担とは何か損害が生じた場合どちらがその損害を負担するかです  この危険負担の講義に入る前に一つ大事な事を確認しておきましょう 法律的に考えて登録自動車とは一体何なのでしょうか 登録自動車は原則特定物になります 危険負担とは契約から引渡しまで契約当事者のどちらにも責任がない場合 その損害をどちらが被るかと言う取り決めです この時の扱いが特定物と不特定物では真逆になるのです 原則特定物の場合 債権者主義です これはどうゆう事かと言うと契約の時点で 引渡し未了でも不可抗力 つまり売主の責任でない損害は買主が被ると言う考え方です 平たく言うと契約したあと災害で車がお釈迦になったら代金は払っても車は手に入らないと言うことです
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